ホラー作品。チャンタリー(Amphaiphun Phimmapunya)は父(Douangmany Soliphanh)と二人で暮らしていた。母は、彼女が幼いころ死んでしまったのだ。だが、彼女にはなぜか母の記憶がなかった。チャンタリーは病気で毎日父から与えられた薬を飲んでおり、家の外へは出してもらえなかった。そんな父をチャンタリーは…というストーリー。
ホラーといえばホラーではある。だが、怖さはない。本質は、親子愛ということなのであろうか?ストーリーの舞台はほとんどが自宅で、低予算で作ったのであろうことが分かる。監督の言によると、製作費用はUS$5,000で撮影場所は監督の自宅だったとのこと。そして、父と母の関係、父と娘の関係、娘と母の関係がいまひとつ分からない。そして、おじさんと娘の関係もはっきりしないような。それから、突然父親がけがをしてしまうし、チャンタリーはいつの間にか○○○しまっているし。
また、現世は夜で暗いのに、霊が出てくる場面では真昼間のように明るくなるのはかなり違和感がある。このシーンには、もう少し工夫が必要だ。主演のチャンタリーを演じた女優は素人っぽいのだが、この作品には雰囲気がぴったりの人だ。
全体的にはストーリー的にはいまひとつなのだが、不思議なホラーとしてそこそこ楽しめる。この作品は、ラオス初の純粋ラオス製(film to be written and directed)ホラーで、ラオス初の女性監督による作品だそうだ。原題の「チャンタリー」とは、主人公の女性の名前。