2015年2月7日土曜日

病気の母を思いやり、息子の魂が戻って来た

レッド・スカーフ
 ( Red Scarf/ผ้าพันคอแดง/ຜ້າພິນຄໍແດງ )
[2012年]

 
[監督] サックチャーイ・ディーナーン(Sakchai Deenan/ศักดิ์ชาย ดีนาน/ສັກຊາຍ ດີນານ)

[出演者] カムリー・パンラウォン(Khamlek Pallawong/คำลี่ พันละวง)、อนุสอน วงคำมนตรี

[評価] ★★★★

Red Scarf (2012) on IMDb
ホラー作品。ラオスの田舎で薬草医をやっているシットとポーン(カムリー・パンラウォン)の若夫婦。彼らは、病気のシットの母と共に暮らしていた。ある日、シットはビエンチャンへ薬草医の勉強会へ行くことになる。やがて、シットは帰って来るが、様子が…というストーリー。
 もし、この作品を「おもしろいよ」と知り合いに勧めたら、相手に恨まれるかもしれない。内容は、コメディー的要素の全く入っていない真剣なホラー作品だ。ホラーとしてのレベルは、1960年代の作品を思わせるものとなっている。はっきり言ってしまえば、首が転げ落ちるシーンも霊が現れるシーンも実に稚拙である。しかし、なぜか人を引きつける要素がある。映像は実にきれいだ。ラオスの国民的女優であるカムリー・パンラウォンのやさしさも出ているし、ラオスの片田舎の素朴な生活風景にも心が和む。この作品は、ストーリーのおもしろさよりも映像の美しさを楽しむべき作品なのかもしれない。ホラー・ファンは、決してこの作品を評価しないであろうが。
 タイでの興行収入はUS$4,228。主演女優は、タイとラオスの合作映画「サバーイ・ディー」シリーズのカムリー・パンラウォン。監督は「サバーイ・ディー」シリーズの中の「フロム・パクセー・ウィズ・ラブ(From Pakse with Love)」<2010>、「グッド・モーニング・ルアン・プラバン(Good Morning Luang Prabang)」<2008>のサックチャーイ・ディーナーン。タイ題は「赤いスカーフ」。


0 件のコメント:

コメントを投稿